我々は時代に反旗を翻す

アメリカに不都合な言論は、悪しき商業主義が蔓延る我が国の出版界では主流とはならない。我々はいまもなお江藤淳が言った「閉ざされた言語空間」に生きているのだ。アメリカ批判の言説のみならず、我が国の真の歴史、我が国の真の姿を明らかにする出版物の流通には、目に見えない壁がある。その壁を支えているのが、出版界が流行を追い求め、出版物が実利や快楽のためにしか消費されない現在の風潮だ。我々は商業主義を排し、そうした時代に反旗を翻す。